みち  ~未知~  第25回

大福りす
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『みち』 ~未知~  第25回



「まだ彼氏作らないの? っていうか、文香もう結婚しないの?」

「したくても出来ない・・・じゃないな。 結婚はもういい、ただ男は欲しい」

「え? えらくストレートね」

「だって、何かあったときにギュってして欲しいじゃない」

「何かって?」

「落ち込んだ時とか、寂しくなった時とか」

「そう?」

「琴音は強いから 一人で居られるのよ」

「強いとか何とかじゃなくて 二人って煩わしいじゃないの」

「でも時には 抱きしめて欲しい時もあるじゃない」

「あのね、そんなに都合のいいことばかり無いじゃない。 二人で居るっていう事は 自分にとって都合の悪いこともいっぱい出てくるのよ。 文香も離婚したんだから分かるでしょ?」

「うーん。 例えば?」

「例えばねー、・・・うん、そうだわ。 彼氏だったとするじゃない。 結婚しようとかって言われたらどうするの? 文香には結婚するつもりが無いわけじゃない」

「うーん、その時に考えるかな。 結婚しても良さそうだったら それも一つかなって」

「本気?」

「どうだろ?」

「文香の苦手な家の用事をまたするの?」

「ああ・・・無理かもしれない」

「でしょ? したくもないことを当たり前にやらなくちゃいけないのよ。 そう思っただけでそんな会話は煩わしいじゃない」

「話が飛躍しすぎよ。 結婚を無しで話してみてよ」

「じゃあ、彼氏と付き合ってて外食するわよね そうするとそのうち手料理が食べたいとかって言ってくるのよ。 文香 料理苦手じゃない、そうなったらどうするの?」

「絶対料理なんて作らない」

「自分で頓珍漢な事言ってるって分かってる?」

「それでもなんでも ギュってして欲しいの」

「じゃあ、これはどう? 文香は 一人の寂しさと二人の煩わしさ どっちを取る?」

「何それ?」

「いいから考えて」

「一人の・・・? なんだっけ? もう一度言って」

「一人の寂しさと二人の煩わしさ どっちを取る?」

「ああ そう言う事か。 勿論二人よ」

「これだけ言ってもそうなのね。 お料理作ったり したくも無い会話をしたりする方を選ぶんだ」

「なに? 剣があるわね。 じゃあ、琴音は?」

「勿論、一人の寂しさよ 二人の煩わしさなんて嫌よ」

「琴音って ホントに人が嫌いよね。 って言うか、人間不信すぎない?」

「人間不信って・・・別に誰も彼もを疑ってるわけじゃないわよ。 それに嫌いじゃなくて苦手って言ってくれる? あ・・・嫌いもあるかな」

「でしょ、人見知りも凄いし」

「この歳になったんだから 上面の会話くらい出来るわよ」

「上面でしょ。 その後も連絡をしようなんて言われたら ドン引きでしょ?」

「当たり前じゃない。 何のために連絡しなきゃいけないのよ。 用事があるのならその場で終わらせるわよ」

「あーあ、色気も何もあったもんじゃないわね」

「色気なんて要らないわよ。 それにもう40よ」

「言っとくけど 私はまだ39歳だから」

「学年で括るのよ 文香ももう40仲間!」