僕と僕の母様 第91回

大福りす

僕と僕の母様 第91回



放課後は部活に直行だ。


相変わらずヤツがうっとうしい 部室で騒いでばかりしている。


部室の中に少しでもいたら 何かと絡んでくる。 無視を決めているが うっとうしい。


同級生達も かなりガマンをしているようだ。


そんな日が何日か続いたある日 うっとうしさを 背中にしょったまま家に帰った。


「ただいま」 いつもの如くそう言って家に帰った。


「お帰り」 ここまでは いつものパターンだ。 でもその後が違った。


「学校から 手紙が来てるんだけど どういうこと?」 ちょっと怒ってるみたいだ。


でも今日は僕も ヤツのせいで気分が悪い。 ブスッとして着替えながら


「手紙って?」 うちの学校は しょっちゅう保護者宛に 手紙を送ってくる。


生徒に渡した手紙も きっと生徒が保護者に 見せないだろうと思って やっているのであろうが  こんな物送ってきても 必要ないだろう、と思うものまで 送ってくるので 今回もそんな物なんじゃないかな とは思うが 母様が少し怒っているのが気になる。


「身に覚えがないわけ?」 封書をテーブルの上にポンと投げた。


服を着ながら その封書を眺めていた。


「この次同じ事をしたら 学校に来なくてもいいって 書いてあるんだけど あなた何やってんの?」


「えっ、何の事? 分かんないよ」 そう言って封書の中の 手紙を読んでいくと 思わず笑ってしまった。


「なに笑ってんのよ」 ちょっとじゃない 母様は本当に怒ってるみたいだ。 でも僕は笑える。


「そうか、アイツ等の所にも この手紙が来てるんだな」 独り言のように言った。 気分の悪いのが 一気に吹き飛んだ。


「はぁ?」 怒りながら 訳の分からない母様。 そりゃそうだろ。


手紙に書かれていたのは この前校門で捕まった カッターシャツをズボンの中に 入れていない件での事だった。


今度同じ事をしていると 即刻家に帰すので 保護者の方も了解をしておくように ということと、その後にも改善が見られなく 同じ事を再々した場合は 停学処分を言い渡す という内容だった。


「あなたねー、お母さん一年の時から 毎朝玄関でカッターを ズボンの中に入れなさいって 言ってない?」


「言ってる」


「それで お母さんの目の前で ズボンの中に入れてない?」


「入れてる」


「それなのに なんでまたカッターが ズボンの中から出るのよ」


「出すから出る」 分かりやすく ジェスチャー付きだ。


「入れた物なんで出すのよ!」


「ポリ・・・ポ・・・ポリ・・ス・・ポリス?」 あれ、なんだったっけ?


「はぁ? ・・・ポリシーって言いたいわけ?」


「それ、そうそう カッターを入れないというのは この三年間通したい僕のポリ・・ス?」 あれ?


「ポリシー!」 母様が怒鳴って言った。


「そうそう、僕のポリシー」 僕が胸を張って言った。






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