僕と僕の母様 第138回
僕と僕の母様 第138回
「一応ピアノは 高校になるまで 習っていたので 何とかなるかなといった 感じなんです」 またまた母様だ。
「そうですか 僕も例年殆どが 3年生を受け持ってたんですが この三年間だけが 全く受け持ってないと 言った状況なんです。 でも音楽関係というのは 僕も始めてで・・・何をするんですか?」
そう言えば 僕等を担任する前は どの学年も受け持ってなかった と聞いていたし 僕らを1、2年と 担任を受け持っているから それで三年間3年生を 受け持っていない といことか。 例年他の先生が 1、2年を受け持っていても 3年でこの先生が 担任になると言った話も 聞いたことがある。 3年生の担任に 適任なのか? でも一つ気になる 僕らを受け持つ前に どうして何処の担任も 受け持たなかったんだろう。 干されてたのかぁ? ・・・そんなことは無いか。
「音楽制作の方を 今見ているんですが」 第一声は 僕のほうを見て 話していた先生だが もう僕の方を見ない 完全に先生と母様の世界だ。
「ほおー、それはいったい どんなことを するんですか?」 身を乗り出した。 ああ、二人とも完全に僕を無視だ。
「一応、ミキシング作業とかを やってみたいと 思っているのですが・・・」 そうそう。
「ミキシング? それは何ですか?」 そりゃ、知らないだろ。
「あの、なんて言ったら いいのかな ミキサーって分かりません?」 手を動かして 説明しようとする母様・・それは無理だろう。
「ああ、ミキサーですか。 アレは大変だな。 でもやり甲斐はあるな」 ウソでしょ、何で分かるの? 勘違いしてない? ミキサーカーじゃないよ。
「色々お家の方で 調べて下さっているんですか? 僕は全然分からないから 今日具体的に 僕の意見が話せないな」 この先生にも 知らない大学のことが あるんだ・・・いつも偉そうに 言ってるのに。 何か勝った気分だ。 続けて先生が
「具体的に 何処の大学とか、どんな入試方法なのかって言うのは 調べてますか?」 そんなこんなで 母様と先生の会話が続いた。
そして今度は あの隣の市の大学のことに 話が移った。
「え? そんなところに 大学なんてありましたか? それにその学校名は 女子大じゃなかったですか?」 資料を探し出した。
「私も女子大の頃は 知っているのですが どうも二年前に 共学になったみたいで その時をきっかけに 新しくこの学部が出来て この学部だけの 新キャンパスとして ここに建ったみたいなんです」 よく調べたね、褒めてあげよう。
「そうなんですか、新設学部か・・・それは狙い目ですよ。 そこはその気があるんなら 受けといた方がいいな」 先生ご推薦だ。
そして最後に先生が
「ではその方向で 固めていきましょうか、それでいいか?」 僕に聞いてきた 僕の存在を 覚えていたようだ。
「はい」 三者懇談で 最初で最後の僕の言葉だった。
すると先生が 母様にこう言った。
「いや、勉強になりました。 三年離れてただけで かなり大学の方も 変わってきているので 僕も大変だったんです。 ありがとうございました。」 どういたしまして。
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